December 08, 2004

学童はゆとり教育の「穴」を埋めるか

皆さん、こんにちは。McDMaster です。

さて、まずは私の blog でも引用した記事を、ここでも引いてみたいと思います。

日本の学力「世界トップ水準と言えず」…OECD調査 - YOMIURI ON-LINE

経済協力開発機構(OECD)は7日、加盟国を中心とする41か国・地域の15歳男女計約27万6000人を対象に実施した2003年国際学習到達度調査(略称PISA)の結果を世界同時発表した。

2000年に続く2度目の調査で、日本は前回8位の「読解力」が加盟国平均に相当する14位に落ち込み、1位だった「数学的応用力」も6位に順位を下げた。文部科学省は「我が国の学力は世界トップレベルとは言えない」と初の認識を示し、来夏までに読解力を向上させる緊急プログラムを策定する。



学力低下:「悲惨な結果」と専門家 OECD調査 - MSN-Mainichi Interactive

日本の15歳(高校1年生)の読解力低下をあらわにした経済協力開発機構(OECD)の03年学習到達度調査(PISA)。読解力だけでなく、「1位グループ」(文部科学省)とされた数学的活用力でさえ「明らかに低下している」ととらえる教育関係者も少なくない。試験と同時実施の意識調査からは、成績はよくても勉強への関心が低い生徒像や、生徒から当てにされない学校像も浮かび上がった。

わが子の通っている学童には「カイベン(買い弁)」という制度があります。カイベンとは、学童の中で当番になった子が、近所のお店にお弁当を買い出しに行くことです。
平日は、子どもたちはお昼は学校にいて給食を食べますのでカイベンの機会はないのですが、土曜日、あるいは学校の創立記念日や自治体独自の休日などにはカイベンが実施されます。

カイベン担当になった子は、学童の中でお弁当を家から持参してきていない子を募り、さらに希望のメニューを募ります。弁当代は学童の会費から拠出されるため、カイベン担当の子は、必要な費用を計算し、指導員に請求する必要があります。
さらに、お店まで買い出しに行けば、言うまでもありませんが購買行為が発生します。そこでは注文を的確に伝えること、必要な金額を渡し、正しい額のお釣りをもらうこと、そしてそれをチェックすることという作業が必要です。
そして、無事に買い出しを終えて学童に帰ってくると、こんどは注文に従って適切な商品を適切な人に渡す作業も発生します。

このように、学童では、進んで社会に親しむ機会が与えられるような仕掛けが設けられています。その他にも、町内会と協力して町の公園で開催するバザーや学童まつりなどでは、子どもたちも一致協力してお店を仕切ります。

私がまだ幼かった頃は、近所の子ども会が、上に述べた学童の例のような機会を与えてくれたところでした。しかし現在では、地域社会の少子高齢化が進み、そういう機会も少なくなっていると聞きます。
子どもが社会をもっと知るための解決策として学童が最適であるという言い方はとくにしませんが、それ以外にあまり機会がなくなってしまったことはいささか残念な気がしてなりません。

投稿:by McDMaster 2004 12 08 01:47 PM [03:学童] | 固定リンク | トラックバック

November 11, 2004

[緊急提言]付け焼刃的な対応は必ず失敗する

川崎の児童重傷事故、市の課長ら3人を書類送検 - NIKKEI NET

小学校施設で放課後に児童を預かる川崎市の「わくわくプラザ事業」で昨年 11 月、当時小学 1 年の男子生徒が重傷を負った事故で、神奈川県警は 11 日、安全管理を怠ったとして、川崎市の青少年育成課長(53)と、事業を受託した同市内の社会福祉法人の職員ら 2 人を業務上過失傷害容疑で書類送検した。

(中略)

同事業は、学童保育に代わり昨年 4 月から始まり、放課後の児童に小学校施設を遊び場として提供し、市から事業を受託した社会福祉法人などが管理運営。今年 4 月までに児童のけがは約 250 件起きている。


川崎市は、東京のベッドタウン的な位置にあり、ワーキングマザーも多く、学童のような、親が働きづめの一家のための保育制度が強く求められている土地柄であるとも言えます。

そこで現場をろくに知らないはずの課長職員を書類送検したからと言って、今後起きるであろう問題を撲滅できるとするのは現実的ではありません。また、業務委託を受けていた社会福祉法人のマネジメントの責任は問われないのでしょうか?

こうした状況を見るにつけ、川崎市のこの「わくわくプラザ事業」における安全確保のためのシステムが既に破たんしており、もはや安心して子どもを預かってもらえるような制度でないということがおわかりいただけるはずです。
行政の都合のみで進められた合理化の結果がまさしくこれであり、また、そうした欠陥を含有する制度そのものを根本から改めようという気配のないことには、やりきれない気持ちを覚えます。

各自治体は、この川崎市の事例を反面教師とし、親が働いている一家の子どもの安全を確保する上で本当に適切な制度とはいかなるものかを真摯に考え、施策を練って欲しいと強く願います。

投稿:by McDMaster 2004 11 11 09:49 PM [03:学童] | 固定リンク | トラックバック

November 09, 2004

学童の行事に参加してきました。

皆さん、こんにちは。McDMaster です。

さて、私が普段学童についてこの「ジャンバラヤ」にエントリを書くときは、えてして学童制度への関心が乏しい行政への批判に終始してしまうきらいがあるのですが、今回は、学童関連の楽しい催し物に参加したことの報告をしたいと思います。

まずは、地区の学童が一堂に会するドッジボール大会です。
いやあ、もう、どこの学童の子どもたちも気合が入っています。わが学童は、高学年チーム(Cクラス)が、見事に優勝旗を手にしました!下の学年のチーム成績は鳴かず飛ばずでしたが。。。
保護者同士の交流試合なんてものもありましたが、わが学童は父親の人数を充足できず、仕方なく学童 OB をチームに加えることになりました。大学生の OB 君は、ハンドボールの経験もあるパワープレイヤーなのですが、それにもかかわらずわが保護者+αチームは負けてしまいました。(笑

次に、横浜の赤レンガパークで開かれた「よこはま学童まつり」に行ってきました。


学童保育への理解訴える - 神奈川新聞 WEB

よこはま学童まつり」が七日、横浜市中区新港の赤レンガパークで開かれた。横浜学童保育連絡協議会主催で、市内の学童クラブなど十八団体から約三百人が参加。フリーマーケットや模擬店、子供たちの歌の披露などが繰り広げられた。学童保育について広く市民に知ってもらうと同時に、財政困難な学童クラブが多い中、模擬店などで得た収益をクラブの運営費に充てる狙い。


よこはま学童まつり

「模擬店などで得た収益をクラブの運営費に充てる狙い」というふうに記されていますが、内情を知る者の立場で言えば、運営費に充てられる程の収益はあまり期待していません。
と言うよりも、やはり、横浜の学童が一堂に会し、各学童が、ステージで行う子どもたちのパフォーマンス、あるいは保護者も参加する模擬店の品揃えなどを競い合いながら楽しむという側面の強いものです。
場所柄、学童関係者のみならず、若いカップルやご年配の方々なども訪れてくださいました。

もう「小春日和」という言葉が出てきてもおかしくない時期なのですが、小春日和どころか、ドッジボール大会も学童まつりも 11 月とは思えないくらいの陽光の下に行われました。どちらも実に暑い、熱いイベントだったと思います。

投稿:by McDMaster 2004 11 09 04:13 PM [03:学童] | 固定リンク | トラックバック

October 18, 2004

ワーキングマザースタイル

皆さん、こんにちは。McDMaster です。

さて、本日 10/18、有限会社スタイルビズさんより、ワーキングマザーのコミュニティサイト「ワーキングマザースタイル」のオープンがリリースされております。

この「ジャンバラヤ」で、ワーキングマザーの皆さんとも縁深い学童制度に関するエントリを執筆している身といたしましては、あくまで個人的にですが、この試みを祝福・応援させていただきますと共に、今後とも注視していきたいと思っております。

ジャンバラヤ読者の皆さまも、機会がありましたらぜひお目をお通しくださいませ。

投稿:by McDMaster 2004 10 18 05:41 PM [03:学童] | 固定リンク | トラックバック

October 16, 2004

父親は、子育てにいかにかかわっていくべきか。

皆さん、こんにちは。McDMaster です。

さて、まずは学童に関する引き続きのトラックバックの数々をいただき、まことにありがとうございます。その一つ一つに対しリアクションをすることが叶わないのが私自身としてもとても心苦しいのですが、必ず全てに目を通させていただいております。そして、トラックバックをいただけることがこの「ジャンバラヤ」のいちライターとしての励みになっている、ということも付け加えさせていただくこととします。この場を借り、厚く御礼申し上げます。

トラックバックを読んで気付くのは、学童制度も例に漏れず、社会全体に広がっている「合理化」の波に呑まれようとしているということです。むろん、正しい合理化は社会・経済の効率を向上させ、より良いサービスをより廉価に市民や消費者へ提供するものとなります。しかしながら、現在行われている合理化は、おおよそサービスの提供者側のみの論理で進められているのが実情です。そのために、「現場」が不利益を被っている例が少なからず存在すると捉えています。

その「サービスの提供者」たる組織、例えば役所、もしくは(場合によっては)企業といった組織が擁している人員は、男性、あるいは父親の立場にいる人が大部分を占めると思われます。
ところが、私が学童活動に携わるようになって2年弱となりますが、そこで明白なのは「父親」の影が薄いということなのです。
※便宜上、もしくは文脈上、本来の意図とは反しますが、シングルマザーファミリーはここでは例外とさせていただきます。ただし、シングルマザーとて、特別な事情を除き、本来父親たるべき立場だった人が責務を全うしなかったがゆえにその状況を強いられているケースが多きに上ると察します。

私のところでは、学童の「父母会」が月に1度のペースで週末などに開かれますが、そこに出席されるのはいつも母親の方ばかりです。父親はといえば、役員を除いてはほとんど出席しません。その他、学童で行う各種行事、例えば夏期キャンプやスポーツ交流会などにおいて、常に大人の男手=父親の不足が問題になります。
先にも述べたように、社会や組織において相応の地位を持っているはずの父親諸氏が学童活動に積極的に参加しないのは、実に残念でなりません。そうしたあたりが、「父親感覚」での現状把握と意思疎通の難しさを招いているのではないでしょうか。

それについて、学童とは直接の関係はないかもしれませんが、「週刊!木村剛」にトラックバックされたエントリの中で秀逸な一文を見付けましたので、ここに紹介させていただきたく存じます。「毎日が新しい発見」さんのエントリです。かなりの部分をここに引用させていただくこととします。


少子化対策ねー

私は上場会社で部長しているが、小さな子供が3人いるのと、ワイフがあんまり子育て好きでない(そんな女性はいまどき当たり前と思っている)ので、自分で毎朝起きて、上の子2人分の弁当を作っている。

それから2人を幼稚園まで送っていってから会社に行き、夜もまず付き合いはとことん断って、早く帰って、家でおフロ入れたり、本読んだりしている。週末のゴルフなんて数年前にやめた。

おそらくこんなお父さんしていると、古典的な会社では、白い目で見られるだろう。実際私も白い目で見られているだろうが、そんなことを気にしていたら始まらない。

(中略)

少子化対策として、小学校や中学校あるいは高等教育でも、男性に、子育ての基本となるような、食事の作り方、掃除・洗濯など、基本的な家事を教えるプログラムを加えるっていうのはどうでしょうか。

もちろん企業単位で、男性社員に、家事を教えるプログラムがあればそれでもいいんだけど、それは個別の話だから、それこそトヨタさんにでも、率先してお願いしてもらえばいい。

まずは男性が意識を変えることから、少子化対策は始まると思うけどね。

男性が意識を変えること、そして、父親がその務めを果たすこと、これが肝心なのではないでしょうか。

私の blog で、ロンドンへ旅行に行ったというエントリを書きましたが、ロンドンのホテルで見た TV ニュースのトピックで子どもが出てくるときは、親は必ず「parent」として紹介されます。「mother」や「father」ではないのです。そう言えば、英語では子育てのことを「parenting」と書きます。Parent、つまり父親と母親の双方に子育ての責務があるということをこの事実は明確に示していると言えないでしょうか。
また、そういう精神に立てば、組織に属する「父親」たちがとんちんかんな施策を作ったりもしなくなると思うのですが、いかがでしょうか。

投稿:by McDMaster 2004 10 16 06:46 PM [03:学童] | 固定リンク | トラックバック

September 11, 2004

「現場」の声の一つ一つを取り上げることから始めて欲しい

皆さん、こんにちは。McDMaster です。

さて、この「ジャンバラヤ」で、最初に学童に関するエントリを書いて以来、現時点で6つ(私が行ったものを除く)のトラックバックをいただきました。皆さん、ありがとうございます。そして、レスポンスが遅れてしまったことをどうかお許しください。

エントリを書いて以降、学童に関し改めて考えてみました。そこで感じた一つに、やはり財政難の問題があります。

学童の責任範囲の中に「児童の安全確保」があるのですが、無菌室育ち3はお堅いのがお好きさんはそれについて「最低限、『子供の安全を確保する』方向で、お金かけて欲しいです。そしたら、まず、『学童保育』じゃないの??」と問題点を指摘しておられます。

とはいえ、将来を預かる子どもたちの安全が確保できないとなると、それが財政難というエクスキューズで片付けられてしまって良いものか?という疑問が生じるのは当然です。それに対し、無菌室育ちさんがインスパイアされた YOUCAN HEADLINE II さんは「働くお母さんの子どもは、安心して働けるよう、有料でもいいから学童保育施設を。専業主婦のお母さんの子どもは、のびのび遊べるよう、無料または格安の費用での放課後スクールを」と提案しておられます。

そうなんです。子育ての「現場」の声がこれほどあるにもかかわらず、お役所は自前の定規で切った貼ったを繰り返し、「現場」の役に立たない施策を作り出してしまう。YOUCAN さんは、いい加減なお役所仕事のせいで、ワーキングマザーと専業主婦との間にあつれきが生じることさえ危惧しておられるんです。

じっさい、お役所の反応は冷たいもので、mari-mama さんも「我息子が通う学童クラブ父母会では、父母からアンケートをとって意見を纏めて、役所に意見を提出しようと試みています。しかしながら、父母会は全員参加の団体ではないので、(中略)役所の反応は、あくまで『一部の意見として流す』ことなのです」というふうに報告しておられます。まったく、ライフスタイルが多様化している現代において、全員参加じゃなきゃダメと通り一遍なものの見方しかできないお役所はボンクラでなくてなんと言えばよいのでしょう。

私が今取り組んでいる公的年金タスクフォースでは、年金の負担 vs. 給付に関する世代間の立場の差が話題になることがあります。実はそれは子育ての世界にも及ぼうとしているんです。そのあたりを少子化なんてとまらないっ!さんは「学童保育が5時に終わっても、仕事をそれまでに終われない母はどうしたらいいの?近所にじぃじ、ばぁばが住んでいない人はどうしたらいいの?(中略)その人たちが納めてくれる年金であなた方じぃじ、ばぁばの生活は潤っているわけでしょ?その人たちが頑張って育ててくれている子供たちにも年金を負担してもらおうと思っているわけでしょ?だったら、子守りぐらい代わってくれてもいいんちゃう?」と表しておられます。

そうした現状を補完するために、「びっくり!学童保育指導員って資格いらないんだって!」という人まで動員させられてしまっているのです。

お役所があまりにも頼りにならないので、ついに学童の法人化という形で自ら行動を起こす人も出てきました。ただし、これはかなりハードルの高い例であると言えます。もちろん、法人化を実現した有志の方々には心よりの敬意を表します。しかし、働く親御さんたちが学童の法人化の手続きを行うとなると、たまたま親御さんの中に行政書士の方がおられるとかいう恵まれた環境でないとたいへん難しいのではないかと考えられます。また、法人化した後にいかにして維持・運営の費用や人員を確保するかも大きな課題です。

お役所は、少子化の危機感を煽りながらも、じっさいに「現場」に及ぶことについてはあまりにちぐはぐで、これでは親も子も安心して生活できないというものです。お役所は、まずは「現場」の声をちゃんと聞き、それをきっちりと施策に反映すること(どんな小さなことからでもいいから)に真摯であって欲しいと思いました。

投稿:by McDMaster 2004 09 11 08:15 PM [03:学童] | 固定リンク | トラックバック

August 21, 2004

03:学童

皆さん、こんにちは。McDMaster です。

さて、このたびかずささんのご厚意により、この「ジャンバラヤ」にて学童関連のエントリの執筆をさせていただくこととなりました。
つきましては、学童(学童保育、学童クラブ)の制度に関する現状、背景、周辺諸環境、行政施策などの話題は、こちらまでトラックバックをいただきたくお願いいたします。
ただし、いただけたトラックバックに対し、当 blog 上でタイムリーなリアクションを起こせない場合もございます。予めご了承ください。

ご参考になるかどうかわかりませんが、他ならぬわが家族も学童のお世話になっている中で、私が過去に学童制度について書いた blog エントリがこちらにございますので、私の、学童に対する考え方をお知りになりたいという殊勝な(?)方がいらっしゃいましたらぜひともご覧くださいませ。

それでは、今後ともよろしくお願いいたします。

投稿:by McDMaster 2004 08 21 12:06 PM [03:学童] | 固定リンク | トラックバック